--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ニセモノに対するホピ作家の陳情と私見

2009年12月30日 00:34

ヴァーン・マンスフィールドさんの場合


ホピ・ズニ作家展は真贋問題に関する啓蒙活動を主要な目的としています。

これまでに、いくつかの講演会の実施、展示会、ウェブ上の掲示、エッセイ・学術論文の掲載、ホピとズニ保留地でのアウトリーチ活動などを行ってきました。

ただし、情報として持っていたにもかかわらず、証拠がなかったために公開できなかった内容のものがいくつかあります。

今回の2009年冬の渡米時に、何人かの作家さんや作家の遺族の方々から新しい情報を得ましたので報告します。

1.ヴァーン・マンスフィールドさんの場合

 ヴァーンさんは、ミドルマンによる誤表記、およびホピ作家による無許可の模倣・偽装行為の被害にあっています。

 彼はカヨーテや月、フクロウといった夜の世界のデザインとシャドーボックスの技術でとても有名なジュエリー作家さんです。

 彼はかつて、あるバイヤーのオーダーを受けてたくさんの作品を制作し、その人物に卸していました。そしてそのバイヤーはヴァーンさんの作品を世に送り出すミドルマンとして作家活動に貢献してきました。

 ある時期、ヴァーンさんはそのバイヤーとの取引を止めました。

 するとそのバイヤーは他のホピのお抱え作家にヴァーンさんのデザインと制作技法を模倣するように促しました。

 以来、ホピの作家によるヴァーンさんの作品の模倣行為が始まりました。

 現在でも模倣行為は続いており、さらに、ヴァーンさんの落款(ホールマーク)も偽装されています。

 こうした事情に対し、ヴァーンさんは模倣・偽装行為を行うホピの作家に苦情を言いに行きました。

 「私の作品を模倣しているだろう?私の落款を偽装しているだろう?」

 ヴァーンさんによると、そのホピの作家は「確かにかつてコピーしていた。でもいまはしていない」、と返答したようです。

 しかし、それ以降も模倣・偽装行為が続いています。

 先に紹介したミドルマンは、「ヴァーン・マンスフィールド氏は病床に服している。現在、デザインは彼が手がけ、残りの工程は他のホピのジュエリー作家が手がけている。」と紹介しているそうです。

 しかし、ヴァーン・マンスフィールドさん本人はとても元気です。現在、制作活動以外に職を得ているために、あまりジュエリーを作っていないだけだそうです。

 真贋の判断については、

  ①カヨーテの足がしっかりとしている(ニセモノは曲がっていることが多い)

  ②カッティングがクリーンである(ニセモノは直線が汚い)

  ③落款の刻印

 の三点だそうです。

 ③について。ヴァーンさんは同様の被害を受けているファーロン・ナカワイウィサ氏による対応策を参考に、作家性を保証する落款に多少の改良を加えました。

 ただし、「改良の内容については公開しないで欲しい」、と私に言いました。

 公開すれば、またそれも模倣され、彼の作品として偽装販売されることを不安に思っているからです。


***********************
↓ ここからは、私の個人的な意見になります。

 
 先日紹介したチャーリー・ルイス氏の声明では、「日本の販売店の皆さん、そうした作品(自分のデザインを模倣されたもので、他の作家のホールマークが刻印されているもの)を買わないようにしてください。そうすれば日本の消費者が誤って購入することもなくなります。」との声が投げかけられていました。

 ですが、今回のヴァーンさんの件では、日本の販売店の方々が本当に誰が制作したものかを目利きできるのかどうかも疑問です。

 そもそも、日本の販売店と一言でいっても、経験値に差があったり、商品の入手経路が様々であり、英語能力も一定ではありません。

 かといって、日本の販売店(買い手・売り手)や消費者が全く無知でよいかというと、そうではないと私は思います。

 皆でこの問題に意識的になって、常に注意の目を光らせることが大事だと思います。

 現実的には、あまりにも「注意、注意」というと、購入欲が減少していくようにも思います。

 ですので、とりあえずは日本の販売店の皆様が、もっと意識的になって、さりげなく消費者に情報を流したり、「当店はこの問題について無知ではなく、こうした見解を持っていますよ」というさりげない意思表示をするのが良いと思います。

 日本の販売店の皆様の貢献のおかげですが、現在の日本ほどホピのジュエリー作品を身近に体感できる市場はありません。

 みんなで日本の市場を盛り上げることができれば、ホピの作家さんはこれからも素晴らしい作品を作り続けてくれると思います。




コメント

  1. | URL | vZbA1Su2

    No title

     vern氏について色々と謎が解けました。
     どこの卸業者かはわかりますが……その「代わりに友人が引き継いで作らせている」というくだりは信じていました。かなりショックですね。 

コメントの投稿

(コメント編集・削除に必要)
(管理者にだけ表示を許可する)

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://hopizuni.blog117.fc2.com/tb.php/355-80210869
この記事へのトラックバック



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。